湧水を汲みに自転車を漕ぐ

20代サラリーマンが地方の中山間地域で感じたこと

仕事の付き合いとプライベートの二元対立についてー最近の若者タイプな人ー

どうも、ずんだラーメンです。

 

 

以前にこんなエントリをしましたが、今回は②最近の若者タイプな人について掘り下げてみます。

 

 

zunda-noodle.hatenablog.com

 

以前のエントリでは、最近の若者タイプを

 

「経済が右肩上がりでもなく、上司に取り入れば出世が約束された時代でもないのに、無思考的に付き合いを重視するのは考えられない。」

 

「そんな忖度に注力するよりも、志向に合ったスキルを身につけて自分のやりたいことをやりたい。」

 

といったような考えを持っている人として捉えました。

 

もっと端的な言葉で表すと、短期間のスパンで物事を考え、より自分の感情に正直に生きる人である言えるかと思います。

 

現代の若者について論じている2冊の書籍から、本エントリではざっくりとなぜ若者の思考がこのように変わってきたのかを整理します。

 

 

 1冊目は、「モチベーション革命ー稼ぐために働きたくない世代の解体書」です。

 

この「モチベーション革命」は元々読んだことがあり、今回のエントリを書くにあたって読み直したわけですが、「最近の若者はハングリー精神が足りない」とよく言われる所以をとても的確に分析できているなあと思いました。

 

この本で著者の尾原氏は今の若い世代(30代以下)をそれより上の世代と比較して、「乾けない世代」と表現しています。

 

 

上の世代は戦後復興以降の何もなかった時代で「自分たちの労働が国を社会を支えている」という社会貢献の自負を持ったり、「いい家や車、電化製品等のモノを手に入れたい」といった物欲をモチベーションの源としましたが、今の社会がほぼ形作られてから大人になった今の若い世代は、その両方が希薄であると分析しています。

 

そこから、今の若い世代は「国」「社会」のような「大きな枠」を支えることの意識が希薄でも、「家庭」「友人」「自分」というような「小さくて身近な枠」を大切にする傾向があるとともに、「金銭的な快楽」よりも「意味合い」を求めるような傾向があると述べています。

 

 

「小さくて身近な枠」を大切にして、「意味合い」を求めることは、人それぞれの行動規範ができることにつながるため、僕が上で書いたような「自分の感情に正直に生きる」というところとも繋がってくると考えています。

 

 

 

2冊目は「つくし世代ー「新しい若者」の価値観を読む」です。

 

つくし世代 「新しい若者」の価値観を読む (光文社新書)

つくし世代 「新しい若者」の価値観を読む (光文社新書)

 

 

この本では、広告代理店でマーケティングを担当している著者が、さとり世代と称されることの多い若い世代(30歳以下)を「つくし世代」と別な言葉で定義しています。

 

「つくし世代」は「誰かのために」を動機として行動を起こす傾向があり、その根底には、支え合いが当たり前ではないドライな時代だからこそ誰かとつながりたいという願望があるという分析をしています。

 

また、そういった考えの若者たちにとって課題となるのは自分らしくあることの難しさであると述べています。「個性の表現」と「他人との協調」にどう折り合いをつけていくかという問題を現在の若者は抱えているというのが著者の見立てです。

 

 

こちらの本も、今の若者の思考形態をよく表しているなあと感じました。

 

誰かのためにという部分は「モチベーション革命」の「小さくて身近な枠」と関係してくるようなところですし、特に、「個性の表現」と「他人との協調」の折り合いのつけ方というところはとても共感できました。

 

 

以下は、2冊の書籍を読んでみた、僕なりの仕事の付き合いとプライベート論です。

 

個人的に、「個性の表現」と「他人との協調」の折り合いについての悩みがなければ、仕事の付き合いというのはもっとバッサリと切り捨てられているのではと思っています。

 

上の世代の付き合いのモチベーションは上司に気に入られるといったような「立身出世のため」である側面が強かったと思います。

 

なので、基本的には付き合いの目標点に終わりがない。延々と付き合いの飲み会を続けるといった感じになる。

 

一方、若い世代はより目の前の「人」とつながりを持つためというような側面が強いのではと思います。

 

なので、本人がつながりを保てていると思うポイントが、付き合いの目標点になってくる。職場で十分にコミュニケーションが取れていれば飲み会にいく頻度も減るだろうし、何度か飲み会を重ねてつながりが保てれば、それ以上は行かない。といったような感じになるのかなと思います。

 

ただ、その行かないという選択をすることで、「他人との協調」が瓦解してしまうような危機察知があると、飲み会に行かざるを得なくなります。

 

その場面においては、「自分のやりたいこと」へ注ぐ時間が減ることを嘆くでしょうし、かといって飲み会を放棄すると、上の世代からは反感を買ってしまうということになり、悩ましい場面になってくるわけです。

 

「そんな付き合いの飲み会が多いような古い会社は辞めてしまえ!」というような意見もネット上でちらほら見かけますが、みんながみんな思い切った決断をするのはなかなか難しいものです。

 

僕は、この問題への対処方法は、付き合いもプライベートも両立させているような人(以前のエントリでちょっと触れた③大企業バリバリタイプ)になるような気がしているので、また③大企業バリバリタイプの分析を行ったときに考えてみたいと思います。

 

 

それでは!